夢見ない夢子は夢を見たい

実際、見てばかりですけどね

27歳女、3回目の転職をする回

7月末付で3年ほど働いたトレンダーズという会社を退職することになり、第1週のうちに最終出社も済ませた。コロナ禍+ほぼフルリモートという職場環境も相まって有給が残っていたのであったので、今は大学生ぶりに3週間ほどの休暇を満喫中である。こんな状況なので旅行などはせず、全く消費出来ていないダンススタジオのチケットを消費したり、積読していた本を読んだり、韓国語の勉強を始めたりと、仕事や私生活で後まわしにしてしまっていたけどやりたかったことをチマチマと楽しんでいる。

 

今月末まで籍があるトレンダーズは、「美容(化粧品・消費財)」と「食(食品・飲料)領域に特化したデジタルのマーケティング支援などをやっていて、広告会社のデジタル部門などで働いてる人なら知っているかもしれない。22期目になるので、同業の中では比較老舗の部類に入る企業である。創業社長も現在の社長も女性、管理職の女性比率も高いというかそもそも社員の男女比率は3:7くらいでとにかく女性が多く、それぞれ生き方や働き方も様々だ。働き方にジェンダーギャップは存在しないし、また女性はライフイベントによって働き方も変わったりしやすいけれど、それが当たり前のこととして捉えられていて、キャリアと私生活の両方を叶えるようなことも望めば可能な良い会社だと思う。

 

www.trenders.co.jp

 

私はトレンダーズに3年前に営業職として入った。が、未経験の営業という仕事に躓いて急性胃腸炎になったので半年でミッションチェンジをしてもらって、自社で持っているMimiTVという美容SNSメディアで、事業戦略チームにいながら企画やマーケをやるポジションにおさまった。時々ユーザー向けにBeuatyMeetsというオンラインイベントを企画したり、マーケティングコラムを書いたりもしていつも楽しく時に一生懸命働いた。

▼オンラインイベント「BeautyMeets」▼

mimitv.co.jp
▼マーケジンコラム書いたこともある▼

markezine.jp
▼遺作で書いたnoteそこそこ読まれてるらしい▼

note.com

 支援会社にいながら事業会社のマーケターという働き方が出来たことは、マーケティングという領域で社会人生活を送ることを決意した自分にとってキャリア上の大きな加点となった。営業で入って成果が上げられたら~と思っていたポジションに営業が出来なかったのにつけてもらえた幸運と、経営陣の優しさと懐の深さには感謝しかない。

 

今回の転職は3回目でなおかつ社会人6年生になり、強く実感しているのは、月並みだが「新卒で入る会社選びはとっても大事」そして「ベンチャーに行って必ず成長出来るとは限らない」ということだ。新卒で入った会社を定年まで勤めあげるような人が減り、皆そこそこ転職をするようになっている時代だからこそ特に若手が転職を考えるにあたって念頭においておくべきことだと思う。

 

私は、新卒カード切りで大きなミスをしている。「入社する企業の知名度や人気度」をKPIに新卒の就職活動をし、経済学部卒でもなく仕事内容に惹かれもしていないのにメガバンクに入って10か月で退職、当時国内最大級で勢いもあった女性向け動画メディア会社に異業種転職をした。新設部署にてインフルエンサーマーケティングを経験出来たものの、インフルエンサーマーケティングというスキル自体はマーケティングという領域のごくごく一部かつ消費期限が短い。その会社の人員構成的にも若手がポジションを上げることもほぼ不可能だったため、わずか1年半後には「これ以上ここで出来ることはない」という状態になって再び転職することになり、社会人3年目にして2つの職歴があったことで転職活動は難航して結構精神的にもしんどかった。バックオフィス系の仕事を除き、異業種への転職はかなりチャレンジングなことなのだと2社目をやめるタイミングでようやく痛感した。今時転職は珍しいことではないけれど、「1社目でどこに入って何をするのか」というのはキャリアにおいて重要なことには変わりないし、少なくとも1社目で何の経験も積めないうちに退職してしまうことがないよう、自分の意志や価値観によくよく向き合った上で新卒カード選びは慎重になるべきだと思う。(とはいえ、本気で働く業界を変えたい場合は若ければ若いほどキャリアの修正は出来る。ミスったと思ったらすぐに辞めるフットワークの軽さも意外と大事だと思う)

 

ベンチャーに行って必ず圧倒的成長が出来るとは限らない」というのも社会人生活の大半をベンチャー企業で過ごしていて強く実感したことで、これは「ベンチャーに行けば自然と成長出来る」と思っている若手への批判ではない。自分の努力が成長の土台になることは当たり前だが、やりがいと成長両方を叶える仕事にありつけるかどうかはかなり運の要素が大きいというのが実情だった。会社の規模に関係なく、やりがいと成長両方が叶う仕事はみんながやりたい仕事なのでポストが空くこと自体が貴重だし、愚直に待っていても自分にその役割が回ってくることはない。ましてやベンチャーの中途入社者には、大企業の新卒とは違い、基本的に自分から言わなければポジションの見直しの機会などはないので、自分のミッションで結果を出しながら希望を叶えるための道を虎視眈々と模索するしたたかさは大企業以上に必要だし、チャンスを引き寄せる運の強さも必要で、そこに恵まれないと無駄に時間だけを過ごすことにもなりかねない。前述したが、私はトレンダーズに当初営業職として入社した。しかしあまりに営業の才能がなかったのでミッションチェンジをしてもらい、紆余曲折を経てメディアのマーケポジションにおさまっている。異動直後に与えられたミッションに対し結果を出せたことは自分の努力による部分も大きいけれど、異動後の上司となった人は在籍時期こそかぶらないが大学の先輩にあたり入社時から気をかけてくれていて、営業以外のミッションで輝ける可能性を感じてくれていたという「運」の良さもあったことは否めない。本当に綱渡りばかりの人生で、もうちょっと戦略的になりたいものだ。

 

そんな新卒カード切りをミスって無駄に職歴を持っておりかつ営業が務まらなかった人間に良くしてくれた会社をなぜやめるのかという話なのだが、これに関しては本当に悩んだ。なにせトレンダーズおよびMimiTVの業務は、大好きな化粧品に携わりながら事業会社のマーケターとして働けて本当に楽しかったし、去年の今頃は今転職するなんて予想もしていなかった。でも昨年の12月に誕生日を迎え、27歳というリアルに30歳を意識する年齢になり、マーケティングという領域でキャリア形成を目指す上で、SNSとトレンドの最先端を追いかけ続けることをこれからもやっていくべきか?という問いが自分の中で急速に大きくなった(女性はなぜこんなに30歳に身構えてしまうんだろう。これは別の機会に考えて書いてみたい)SNSやデジタルのメディアにも一流のマーケターはいるしスキルを磨き続けられないことはないが、自分がこれからキャリアの可能性を広げていく上で必要なのは、SNSやデジタルの領域における専門性を極めることではなく、ビジネススキルにおいて「テコ」が使えることでは?という仮説のもと、新たなチャレンジをすることを選んだ。

 

大学を卒業するときに、ゼミの恩師から「Life is beautiful ,but I’m not satified.」という言葉を貰った。破天荒で自由人の集まりだったゼミのメンバーの中ではそんなに目立った個性を持っている学生ではなかったけれど、的を得ているなと最近特に思う。私の人生は楽しくて、このまま過ごしても心地よくて、概ね幸せだけど。もっと欲しい、もっとこうなりたいという欲求や衝動が、あらゆる分野での私の原動力になっているのは間違いない。(友達も家族何だかんだ真面目で義理堅いので、勢いよく職場を変える私に呆れてる感は否めない)新天地で自分の今までのキャリアがどんな風に武器になるのか何だかんだ入社するまでは分からないけれど「もっと欲しい」というメンタリティで自分の選択を正解に出来るように頑張りたいなあなんて思っている。今までごまかし続けてきたパワポとエクセルスキルがかなり問われそうで震えは止まらないけれども。